建設業のテレワーク
こんにちは。天野ジャンクです。 平均程度の大学でしたが、運よく大手建設会社(スーパーゼネコン)に採用されて10年が経ちました。
今日は建設業のテレワークについて書きます。
新型コロナウィルスの流行で政府から緊急事態宣言が発令され、外出自粛要請が出て、テレワークが建設業にも普及し始めています。
残業時間削減のために導入され、建設業界ではまだまだ試験的に行っている段階でしたが、ウィルス流行による緊急事態宣言を受けて、多くの社員が半ば強制的にテレワークをせざるを得なくなったのは何とも皮肉なものです。
テレワークってどんなもの?
テレワークとは「tele=離れた所」と「work=働く」を足した造語になります。
つまり、現場や事務所に出勤せず離れたところで働くことを指します。
在宅勤務は自宅での作業となりますが、テレワークは離れた所なのでカフェや図書館で働くのもテレワークとなります。
しかし、私の勤める会社も含め、スーパーゼネコン各社からは基本的には自宅での作業が命じられています。
緊急事態宣言に伴う外出自粛の件に限らず公共の場での作業は情報漏洩のリスクがあるからだと思います。
建設業がテレワークなんて可能なの?
飲食業界や物流などと一緒で工事関係の職業はどうしても現場仕事の為、テレワークができないと言われてきました。
実際スーパーゼネコン社員の7~8割は現場工事事務所勤めです。
本社勤めの方はテレワークが可能かもしれませんが現場の社員は難しいのが現実です。
特に施工管理の職種は現場の安全管理、工程管理、進捗確認、完了確認、問題発生時の対応など現場に出て自分の目で見ないとできない業務が多々あります。
私自身も施工管理職がテレワークなど夢物語だと思っていました。
しかし、17時で現場が終わって、そこから今後の工事の計画をしたり、安全書類をまとめたり、終わった工事の品質書類をまとめたりなどの事務所内での作業に入ります。
この部分に関してはテレワークが不可能ではないと思います。
実際どう活用してるの?不便はない?
工事量があまり多くない始まったばかりの現場や、竣工間際の現場は交代でテレワークを行い、現場対応は残った職員で交代で対応するという形が取られています。
極端に人員が少ない小規模の現場は少し難しいかもしれません。
今回の緊急事態宣言を受けて、午前中現場で現場対応仕事をして午後の半日をテレワークとしている工事事務所もあります。(外出自粛という観点からいうとあまり意味がなさそうですが、ラッシュアワーをずらす時差出勤という観点では少しは意味がありそう。)
現場によっては週の半分や週1~2回テレワークをするようにとルール決めをしている現場も増えてきています。
緊急事態宣言が発令される前はここまで徹底していませんでした。
新型コロナウィルスの終息後はテレワークは建設業で普及するの?
私個人の意見ですが、普及する。いや、普及させるべきだと思います。
但し、週1~3回で。
具体的にテレワークは自身の会社のパソコンを自宅のパソコンで遠隔操作をして行います。なのでデータ等は会社の共有のサーバなどに入っていますし、CADのソフトなど会社独自のシステムを自宅のパソコンに入れ込む必要はありません。
私自身、テレワークで遠隔操作をやってみて、特定の業務であればさほど不便ではないと感じました。
つまり、テレワークでやる仕事と現場事務所や会社でやる仕事を分けておいて、それをこなせばテレワークは可能だと思いました。
テレワークでやると決めていた仕事が終われば残りは現場事務所や会社で行った方が効率が良いということですから、闇雲に残業をすることにならず、残業時間の削減につながると思います。
あとはモチベーションです。
どうしても自宅だと漫画や雑誌など誘惑があったり、上司部下の目がないので緊張感に欠けます。
かなり自分に厳しくできないとテレワークは効果的だとは言えない気がします。
作業量のノルマが明確な仕事であれば良いのですが、なかなかそんな仕事はないのが現実です。
最後に「現場監督がテレワークなんてできねーよ!」と諦めるのではなく、時代が、会社がテレワークをしろという流れになってきているので、テレワーク「できること」、「やれること」、「改善点」などを模索してやっていかないとスーパーゼネコン社員として淘汰されていくことは間違いないと思います。