スーパーゼネコンに転職を目指すなら地方に行け!
こんにちは。天野ジャンクです。 平均程度の大学でしたが、運よく大手建設会社(スーパーゼネコン)に採用されて10年が経ちました。
はっきり言って都市圏と地方ではスーパーゼネコンの入社の難易度は違います!
その街のランドマークとなるような大きい仕事をしたい方、建設業で働いていて今の待遇に満足いっていない方、大手で働きたい方。
条件がそろえばスーパーゼネコンへの転職は夢物語ではありません。
私は3支店、東京、宮城、長野、石川、新潟、愛知で勤務した経験があります。
そこで肌で感じた採用に関するギャップを書いて行きたいと思います。
結論から言いますと
地方の方が都市部より中途採用される難易度が圧倒的に低い!
ということです。
その理由を具体的にひも解いていきます。
他業種とは違う地域ごとの一定数の採用
ゼネコンの仕事は当然地方よりも都市部に集まります。建築は大型商業施設や事務所ビル、高層マンションなどは当然都市部に需要も供給も多いですし、インフラ整備も然りです。
しかし、地方にも少なからず物件はあります。
職員の採用を都市部からばかり行っていると必然的に「大都市で大きな仕事をしたい。」「首都圏が地元だから首都圏で働きたい。」と考える方が多くなるので、地方に行きたがらない職員が増えます。
そうなると地方に転勤になった職員のモチベーションが下がったり、最悪の場合は退職することもあります。
そこで各地方の地元の人材を採用すれば、将来的には地元に戻って働きたいという考えの方も多いですから希望勤務地のバランスを考えた場合、一定数、地方から採用する必要があります。
大手企業になると採用の大半が首都圏や近畿圏になる傾向ですが建設業は他業種に比べればかなりバランスよく各地方の大学から採用しているのが調べればわかるかと思います。
支店をまたげば別会社
本社と支店では仕事のやり方が微妙に違ったり、安全書類や品質書類の書式等も違ったりすることも多々あります。本社では社内的に必要な書類が支店では必要なかったり、またその逆もあります。
これは各支店がその時々の支店長の指揮のもと支店独自のやり方で進化して行ったためだと考えられます。
もちろんおおまかな仕事の進め方や法的に必要な提出書類等は全店共通です。
人材も同様で各支店で各支店の基準に合った人材を合格させ、最後に本社で形式的な役員面接を行って「採用」となります。
地方の採用はその地方の支店に任せているのです。本社の人が支店に来て採用に口出すことはありません。
これは何を意味するかというと、例えば採用担当の職員をAだとします。面接をする面接官をBとします。役員面接する面接官をCとします。
Aはエントリーシートの内容や出身大学、各種試験(一般常識・SPI・技術的な内容等)を精査して学生をふるいにかけます。
会社によってはAとの面接やグループディスカッション等を行うところもあります。
次に、Aがふるいにかけて残った学生をBが面接をします。
このあたりの合否基準は面接官に依るところがあるので不明です。
最後にBの面接を通過した学生をCが面接をし、それに合格すればほぼ内定となります。
首都圏や近畿圏などはエントリーシートを出す学生が多いのでAが何人かいます。それでも一人当たりの割合が多いの全ての学生に親身に相談に乗るのは難しいといえます。
その点地方のAは私の知る限りではAは一人です。なのでエントリーの時点で相談に来た各学生がどんな感じの人材かを把握しやすいと言えると思います。
更に首都圏や近畿圏などは支店自体が大きいのでBとAの繋がりがあまりなかったり強くないですが、地方は小さいのでBとAはよく知った仲で元部下と上司だったりすることがほとんどです。
新卒採用の場合はAに熱意をくみ取ってもらえれば採用への道は近いと思います。
派遣社員から社員化を目指す場合はAは派遣時代の直属の上司になると思います。
上層部に顔が利く上司
地方の支店は規模が小さいです。
規模が小さいということは現場の数も少ないということです。
現場の数が少ないということは所長の数が少ないということになります。
東京や大阪、名古屋のような大都市の支店は内勤に色々部署があって部署ごとに部長が居て、数十か所の現場があってその数だけ所長が居るような環境では役員クラスや工事部長クラスは当然全所長・部長がどんな人物なのか把握しておりません。下手すれば「会ったこともない」や、「会っても覚えていない」ということもあります。
その点、地方の支店は現場所長や内勤の部長は10人もいないので支店長や支店の工事部長クラスの方はそれぞれの所長・部長のことを把握できますし、逆に言えば所長・部長から上層部への意見も通りやすい環境になります。
そもそも知名度が低い
これは私が新潟で働いていた時の話なんですが、当時の上司は中途採用で地場ゼネコンを経由してスーパーゼネコンに入社しました。
両親に転職が決まり「〇〇(スーパーゼネコン)で働くよ。」と言ったところ、「〇〇?聞きなれん会社だけど大丈夫なの?それは福田組とどっちが大きいの?」
と言われたそうです。
最初はちょっとびっくりしましたが、「ゼネコンのことをあまり知らないのであれば当たり前か」ぐらいに思ってました。
が、この疑念が確信に変わる瞬間が訪れました。
このあと石川の現場にいた時にこれからエントリーシートを出す学生に対して現場案内と意見交換会をする機会がありました。一応石川、富山、新潟の国立大学の学生らが参加していたのですが、その時は5人でした。
SPI等で絞られた精鋭5人なのかと思い、人事の担当の方に聞いたところ募集して応募してきたのが5人だったのです!!
意見交換会の際に色々聞いてみたところ、まだ就職活動を始めていない同級生、地元の企業への就職を目指している同級生、建築系だがゼネコンではなく住宅系や建築以外の職種を受けようとしている同級生が多かったり、そもそもスーパーゼネコンを知らない学生も結構いるとのことでした。
人事担当に聞いてみると毎年、エントリーシートを出してくる学生は10人前後らしく、そもそもスーパーゼネコン自体志望する人が少ないようでした。
これが首都圏や関西圏など大都市圏だとエントリーシートやSPIで半分、面接で半分以上がふるいにかけられるのだから大変な格差です。
人事担当は意見交換会の最後に5人の学生に「是非当社にエントリーしてください。」とお願いしていました。
かなりのカルチャーショックでした。
まとめ
上述したように地方は新卒でもライバルが少ないため、スーパーゼネコンに入りやすい下地があるということは理解いただけたかと思います。
中途の場合も同じです。支店は新卒が集まりづらいので即戦力の中途採用を積極的に行っています。本社は支店が人員不足になっても助けてくれないことがほとんど(本社も忙しい)なので、支店は自分たちで何とかするしかないということも作用していると思いますが。
また、積極採用は若い世代だけではありません。就職氷河期世代はスーパーゼネコンも例外なく採用が少なかったので、中間管理職を任せられるその世代も重宝しています。
派遣社員で工事事務所で働き、そこで実績を上げ、所長に気に入られればスーパーゼネコンへの転職の道も開かれます。
熱意があれば転職は可能だと思います。実際に私が地方の支店で働いていた時は中途採用の職員がかなり多かったの事実があります。
中途採用から所長になっている人もいました。
但し、技術系は資格がないと入社できませんので資格取得は必須ですのでご注意を。
婚活女性必見!結婚相手にするならスーパーゼネコン社員を狙うべき4つの理由
こんにちは。天野ジャンクです。 平均程度の大学でしたが、運よく大手建設会社(スーパーゼネコン)に採用されて10年が経ちました。
本日のテーマは『結婚』です。婚活中の女性の方々に是非読んでいただきたい内容になっております。
スーパーゼネコン社員は婚活市場で実は狙い目だったりします。
※注意していただきたいのはここで話す内容はスーパーゼネコン社員の中でも技術職の社員についてだということを認識願います。
まず始めに女性が結婚相手に求める条件ランキングを見ていきたいと思います。
第1位 性格が合うこと……80.3%
第2位 思いやり……77.1%
第3位 誠実さ(浮気をしない)……70.6%
第4位 収入……56.4%
第5位 包容力……56.0%
第6位 人生観の一致……50.5%
第7位 食事の好みの一致……49.1%
第8位 容姿……33.7%
第9位 ユーモア……36.2%
第10位 年齢……35.8%
(マイナビウーマン調べ)
ここからピックアップしたいのは第3位 誠実さ(浮気をしない)と第4位 収入です。
第1位の「性格が合うこと」や包容力やら人生観の一致というのは「ゼネコン社員だからうんぬん」ではなく付き合ってみないとわかりません。
「誠実さ」というより浮気ができる環境が整っていない
男性が浮気や不倫に発展する場合の相手は職場の同僚や取引先、営業先の方が一番多いと言うのをご存知ですか?仕事をする男に惹かれて恋愛関係になってしまうようです。
では皆さんはゼネコンの社員の男女比をご存知ですか?近年でこそ女性の新卒も積極的に採用しようとの風潮が出てきましたがそれでも男8:女2です。
私が入社した頃は9:1に近かったと思います。
「それでも2割もいるじゃないか!」と言われそうですが、2割のほとんどが事務職だったり、技術職でも内勤で現場支援になる傾向が強く、現場になることは少ないのが現状です。
ゼネコンは現場を竣工させて利益の大半を得ているので、社員の大半は現場で勤務することになります。必然的に女性の同僚と供に仕事をする機会は他の業種に比べて圧倒的に少ないと思います。
何を隠そう私自身も同期の女性と仕事を一緒にしたことはおろか、話したのも1年目の研修の時が最後という人がざらにいます。研修などで会えばちょっと話す程度の薄い関係になってしまっています。
また、「取引先や営業先」という線もほぼ皆無です。協力会社の人との打ち合わせは現場に来ていただいて行いますし、建設業界はまだまだ男社会です。協力会社の担当者もほぼ全て男性です。
浮気や不倫のリスクは他の業界に比べ格段に低いと言えると思います。
言わずと知れた高収入
少し調べれば会社四季報などにも載っていますが、スーパーゼネコンの平均年収は1,000万円を超えています。
「一部の役員クラスの人が平均を引き上げているんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、スーパーゼネコンは他の業界より給料格差は小さい方だと思います。
詳しくはこちら。
最近は建設業界は業績が好調で賃金の上昇、特別賞与の支給などがあり、平均年収が急激に上がりました。技術職で残業を結構する立場の社員であれば30代で年収が1,000万円に届きます。私の周りにも実際にそのような人がいます。
とある調べによると30代で年収1,000万円に届く人は日本人の2%に満たないようです。
結婚は経済力だけではありませんし、そこにばかり固執してしまうと良い出会いに結びつかないかもしれませんが、ないよりはあった方が良いに決まっています。
類まれなるリーダーシップとコミュニケーション能力
ゼネコン社員の技術職の主な仕事は工事現場の施工管理です。多種多様な職種の職人さんを相手に仕事をしやすいように工事の計画と段取りするのがメインです。皆の思いを聞き、調整をするのですから必然的にリーダーシップとコミュニケーション能力が身についていくはずです。というよりそれがないと仕事を続けられません。設計や事務職であればまた違いますが、ゼネコンで働く社員の大多数は施工管理職です。
これは家庭でも発揮されることがあると考えられます。
コミュニケーション能力があれば家庭での会話は弾むと思いますし、休みの日に何をしよう、どこへ行こうなど計画や物事をどんどん決めていってくれる決断力もあるはずです。引っ張って行ってもらいたい女性にはとても良いかと思います。
※但し、仕事とプライベートで違う人も結構いますので期待しすぎるのは禁物!
低い知名度と競争率
私はスーパーゼネコンに内定をもらった時に当時のバイト先の女性社員(20代~30代)に会社名を報告しましたが、その反応は「聞いたことがない」「知らない」でした。
逆に年配の男性社員さんは皆知っていてびっくりしてくれました。
同級生などは同じ学科の友達はもちろん知っていましたが、高校の時の同級生などは知らない人が半分以上でした。
若い世代、特に女性にはあまり知名度がないと思います。
社会人になって合コンをしても「ゼネコン」という言葉自体を知らない人がほとんどでした。
経済力や会社的ステータスでモテるのは
大手自動車メーカー、大手広告代理店、大手IT企業、大手電機メーカー、メガバンク、公務員、大手テレビ制作会社、大手不動産、大手商社・・・
公務員以外はどれもぱっと1~2社会社名が出てくると思います。
「大手建設会社」は一般的には知名度が低く、競争率は激しくないと言えます。
まとめとデメリット
浮気の確率が低く、高収入で、明るく決断力があり、競争率が低い。
こんな良い物件はそうないと思います。
メリットばかり書いてきました。最後に落とすようで申し訳ないですが、デメリットも書かせていただきます。
・残業が多くて帰ってくるのが遅め。
ゼネコン社員は朝が早く、夜が遅いです。ひどい時は現場に泊まり込んだりする場合もあります。
・転勤がある。
ゼネコン社員に転勤は付き物です。仕事はオフィスにあるのではなく建設現場にあるのですから。
・付き合いの飲み会が多い。
ゼネコン社員は協力会社に接待をされる立場です。「飲んだら朝まで」という職人気質な人も珍しくないので飲み会に参加し、遅くなることもしばしば。
特に人当たりの良い人は業者からも気に入られよく誘われます。
但し、これらのデメリットも受け止め方次第です。
「亭主元気で留守が良い。」という言葉もああるくらいですから、仕事で遅くなっても気にならないという人もいますし、私の知り合いでは転勤を楽しんでいる奥さんもいます。その土地の名産や観光地を回ったり、スーパーなんかもちょっと地方に行くと置いている物や味なんかも違うようで飽きないと言っています。
また、多くのスーパーゼネコンは30~40代になればある程度希望の地域の勤務地に配属されている傾向にあります。
時代の流れなのかもしれません。
スーパーゼネコンを辞める人、辞めたくなる理由
こんにちは。天野ジャンクです。 平均程度の大学でしたが、運よく大手建設会社(スーパーゼネコン)に採用されて10年が経ちました。
スーパーゼネコンは確かに残業も多いですが、それに見合った給料も他業界に比べれば出ていると思います。正直、福利厚生も含めて待遇は良いと言えます。今日はそんなスーパーゼネコンを退職する人にはどんな理由があるのか書いていきたいと思います。
また、現在辞めたいと悩んでいる方にも是非ご一読していただければと思います。
はじめから定年まで勤める気がないため退職
「えっ?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
結構これで退職する人もいます。
と言うのも建設業界に従事する人は全就業者の10%と言われています。
ゼネコンから工事を請け負う工種は数多ありますし、建材商社やリース業者もあります。
実家が代々塗装業や鉄工所をやっていて大学を卒業してすぐに稼業を継ぐのではなく一度社会に出て建設業を経験してから退職し、稼業を継ぐという流れは珍しくありません。
思えば私も採用面接の時に父が職人であることを告げると、父親は社長なのか、営んでいるのかどうかを聞かれました。会社としては稼業を継ぐために教育費をかけた職員がようやく戦力になってきた頃に辞められるのは当然痛手なんだと思います。
現状に不満で転職するため退職
これはどこの業界でもありますね。やっているのに評価されない。思い描いていた仕事と違う。報酬に満足できない。先が見えた。などなど。
スーパーゼネコンに入社される方の中には当然、高学歴で仕事も出来て頭のキレる人もいます。そんな方々は現状に不満を持ち始めると「自分はもっと出来るんじゃないか?」と自ら転職を考えますし、意外にも他業界からのヘッドハンティングもあります。
私の知っている先輩も30歳過ぎぐらいから外資系の企業に誘われて転職して行った方が何名かいます。
人間関係に耐え切れず退職
これが今回一番伝えたい退職理由です。
これまでの2つはポジティブと呼べるかはわかりませんが本人が納得して退職する形となっていますが、これは元々普通に働けていたのに上司、先輩、同僚とソリが合わず仕事が嫌になってしまって退職するパターンです。
正直これは若い人に多いですが、中堅クラスでも陥ります。
では具体的に私が見聞きしたことを書いていきたいと思います。
まず、退職にまで追い込まれる原因ですが圧倒的に以下の流れが多いです。
上司の性格に問題がある
↓
意見すると空気が悪くなる
↓
不満を持ちながらも仕事をする
↓
ストレスが溜まる
↓
精神的に病む
↓
正常な判断ができなくなり働けなくなるか、退職を決断してしまう。
ここで「上司の性格に問題がある」とは具体的にどういうことなのか紹介していきます。
・自分で責任を取りたくないマン
最低です。現場で問題が発生した時に部下が現状できる自分なりの解決法を考え、上司に相談をしたところ、無理難題な理想論(それができるならやっている)をやれと言ってきたり、「自分がそれでいいと思うならそれでやれ」と指示し、最終的に問題が解決できなかった場合は全て部下のせいにする。
・所長第一主義マン
これも最低です。これはその現場の直属の部下の中間管理職の人が所長からの指示をそれがたとえ明らかに間違った指示であろうと遂行しようとするイエスマンでそれを部下にやらせようとする時に起こります。
中間管理職の方もサラリーマンですし、所長の指示に従って仕事を進めるのは大原則です。
「指示通りにやって不具合が起きても責任を取るのは所長なんだからいいんじゃないの?」
との意見もあるかと思いますが、問題はその指示によって部下の業務量が膨大に増え、毎日夜遅くまで作業をしないと帰れなくなってしまったりする場合です。
部下が業務過多にならないように管理するのも上司の仕事なのですから遂行するのが困難である時は所長に意見すべきてはないでしょうか。
・自己保身マン
建設業界の仕事は工程管理、原価管理、安全管理、品質管理が業務の多くのウェイトを占めていますが、この中でも書類として残す物が多いのが安全管理と品質管理の書類です。中には法律で定められていて作成して残しておかなければいけない資料もあります。当然、責任ある立場の上司は特に法的に定められていないようなほんの些細な工事に関することの書類まであった方が有事の際に自分を守れるのですから部下の労働時間なんかお構いなしに書類の作成の指示をします。
・老害
とにかく昔からのやり方を押し付け、怒鳴り喚き散らして部下に仕事をさせる。
部下の意見をほぼ聞かない。恐怖政治で支配。
今時こんな人・・・居るんです。
本当は辞めたくない!どうしたらいいの?
どこの業界でも会社を辞めたくなる理由の上位に食いこむのが人間関係の悪化です。
建設業界でもそれは例外ではありません。
しかし、ゼネコンは他の業界とは大きく違う点があります。
それは一つの現場が終われば職員は解散でずっと同じ上司・先輩ではないということです。
だいたい平均的な規模の現場で着工から竣工まで1~2年程度です。
良くも悪くも1~2年の付き合いなのです。
「気が合って仲良く仕事ができる関係になった時に残念。」という方もいらっしゃるかもしれませんが、気が合う職員とは現場が変わっても定期的に集まったり、仲が良かった現場なんかはゴルフコンペなんかも開かれたりします。
また同じ現場で働くことになるということも稀にありますが、スーパーゼネコンは社員が多いので可能性は低いです。
地方の小さな支店に行けば何度か同じ人と共に働く可能性は若干高くはなります。
良く言えば、嫌な奴が職場にいても他業界なら、もしかしたら定年まで、少なくとも10年20年共に仕事をしなければなりませんが、ゼネコンであれば1~2年もすれば現場が竣工し、離れられることができます。
内勤も同じで、数年たてば内勤の人もそのほとんどが現場に出ます。
よく、異動が多くて大変とデメリットに感じる部分ですが、見方を変えればゼネコンで働く上でのメリットとも言えます。
更に言えばスーパーゼネコンは「どうしても上司と合わない、精神的に潰れそうだ。」と上層部に懇願すれば現場を変えてくれたり、内勤にしてもらえたりします。
お金をかけて育てた人材に辞められる方が痛手ですから。
救済システムと言えるでしょう。
但し、何度もやると当然、信用を無くしますし、出世に響きます。
まとめ
私がいつも部下に口酸っぱく言っていることがあります。
「上司の理不尽な指示や理不尽な叱責が続いたら自分の意見が間違ってないことをよく確認してから意見しろ。我慢を続けて自分の精神が病んで働けなくなった時、その上司は責任を取ってくれるのか?会社は保障してくれるのか?くれないよね?だったら我慢すべきではない。大丈夫、いち上司に君をクビや左遷にできる権力はないから。」と。
相手が所長クラスであれば転勤を伴うような左遷はありませんが、現場を移動させられることはあるかもしれませんが、潰されるより遥かにマシです。
前述した「現場が終わるまでの辛抱」や「救済システム」をわかっていても上司にやられて鬱っぽくなり正常な判断ができなくなることはよくあることです。潰される前に早め早めのケアが重要です。
現在、人間関係がうまくいかなくてゼネコンを辞めようか考えている方や入社を考えていて不安を抱いている方の参考になればと思います。
スーパーゼネコンの給与事情(年収と実際に貰える額)
こんにちは。天野ジャンクです。 平均程度の大学でしたが、運よく大手建設会社(スーパーゼネコン)に採用されて10年が経ちました。
お待たせしました。今日は多くの方が気になっているであろう大事な大事なお金の話をしたいと思います。
先に述べておきますが、建設業界、特に大手ゼネコン業界では役員クラスに出世した人と会社に必要とされないポンコツ(かなり少数)を除き、同レベルの役職で給与に大きな違いはありません。また、年功序列の昇給制度がまだまだ根強いです。良くも悪くもこれが建設業界の特徴と言えます。
なのでざっくり年代、役職別で公開していきたいと思います。また、家族構成などによりますが、税金を引いた実際に手元に残る額も書いていきたいと思います。
また、私は技術職なので事務職の給料の内情は詳しくありません。
ただ、事務職は技術職に比べ『所長』や『部長』のポストが少ないです。残業も少ない傾向にあるので給料だけの側面で見たら技術職の方が良いと思います。
ゼネコン自体技術系の会社なので仕方がないのかもしれませんが。
ですから、ここで紹介するのはスーパーゼネコンの技術系の給料になります。
年代別年収
年収表を作成してみました。
いかがでしょうか。
納税後手取り額というのは厚生年金、住民税、所得税を差し引いた金額です。
前半は私の給与を参考に算出しましたが、後半はネットに公開されている計算式を参考に算出しました。
ちなみにこちらの表は順調に昇給していけばの金額です。半数近くは46~50歳台の金額のところまでしか昇給出来ずに定年を迎えます。
逆に言えばほとんどの人は46~50歳台の金額まで行けるのか?というと・・・
答えは現時点ではYESです。
冒頭でも述べましたが、建設業界は年功序列制度が根強いです。
確かに建設業は経験の差が仕事にかなり出ます。
正直、私が今まで見てきた上司・先輩で明らかに要領が悪かったり、頼りなかったり、同じ失敗を度々する方でも昇進しています。
その中でも本当にひどい一握りはさすがに管理職になれませんが。
頑張って真面目にやっている方からすれば当然モチベーションが下がりますが、じゃあ自分も手を抜いて適当に仕事ができるかと言えばできません。
そのポンコツ達は類まれなる精神力の持ち主なのです。
仕事ができず、上司や協力会社の方から罵倒されたり、冷たい視線を送られても平気な人達がほとんどです。
普通の会社ならクビになっていますがスーパーゼネコンはそれをしません。
スーパーゼネコンがリストラをするというのはあまり聞いたことがありません。
しかし、いつどうなるかわかりませんので一生懸命仕事しておくのに越したことはないと思っています。見てくれている人は見てくれています。
さて、話を給料に戻しますが、近年、建設業界はオリンピックやリニア特需で仕事が増え、利益率も上がっております。私が入社した頃のスーパーゼネコンの平均年収は900万円ぐらいでした。平均年齢は43歳前後。
現在は平均年齢にあまり変化はありませんが平均年収は1,000万円や1,100万円台の大台に乗っているゼネコンもありますね。
平均賞与も私が入社した頃は年間で200万円ぐらいでしたが現在では350万円ぐらいです。
時給換算すると・・・
以前、テレビをだらだら見て無駄に時間を過ごしてるな~と思った時に「自分の時給っていくらなんだろ?」と思って計算してみました。
月俸から割り出した時給と残業代の時給を分けて掲載します。
若手時給:2,000円
若手残業代時給:1,900円
中堅時給(役職なし):2,750円
中堅残業代時給(役職なし):2,200円
中堅時給(役職あり):3,900円
中堅残業代時給(役職あり):2,900円
中間管理職(下級):5,100円
中間管理職(上級):6,000円
所長・部長:6,000~8,000円
どうでしょうか。
所長クラスを時給換算で見るとわけわからないぐらいの金額ですね。
所長にはなるべきです。
他業界と比べてどうなの?
私が独自で調べた限りでは建設業、特にスーパーゼネコンは良くも悪くも給料格差が小さいと思います。
よく見る平均年収ランキング等で1,000万円とかの企業は全ての企業ではないですがその多くは2,000~3,000万円もらっている人がいる分、500万円台の人も多いといった感じの平均です。スーパーゼネコンの平均年収は中央値に近いと思います。
まぁ、前者は頑張って認められて出世してそれだけの額を得ていると思うので悪く言うつもりは毛頭ありません。
ただ、個人的な意見として営業のように成績が数字として表れる業界は評価がクリアで非常に良いと思いますが、技術系は何かを開発したりする部門でない限り、上司が部下を評価する以上、上司も人間ですので好き嫌いはあります。また、評価する上司とそりが合う合わないもありますし、評価基準もばらばらです。
それで給料格差が大きければ社員から不平不満が出るのじゃないでしょうか?
それもあるので建設業界は年功序列の傾向にあるのかもしれません。
ゼネコン現場監督の1日 ~仕事内容は?激務って本当?~
こんにちは。天野ジャンクです。 平均程度の大学でしたが、運よく大手建設会社(スーパーゼネコン)に採用されて10年が経ちました。
本日はよく激務だと言われる現場監督ってどんな仕事なの?楽しいの?辛いの?どんな環境なの?という様々な疑問を持っている方が多いかと思うので状況別に仕事内容の一例を書いていきたいと思います。
- 【着工前・若手】
- 【着工前・中堅】
- 【着工前・中間管理職】
- 【着工前・現場所長】
- 【工事最盛期・若手】
- 【工事最盛期・中堅】
- 【工事最盛期・中間管理職】
- 【工事最盛期・現場所長】
- 【竣工前・若手】
- 【竣工前・中堅】
- 【竣工前・中間管理職】
- 【竣工前・現場所長】
- 【まとめ】
【着工前・若手】
~業務内容~
着工前、若手の職員はあまりできること(やること)がありません。
着工前はこれから始まる工事をどう進めていくか、出てきている図面に不備はないか、各工事を決められた予算内でどこの業者に発注するか、計画や図面チェック、原価管理の仕事がメインです。そのため、ある程度経験を積んだ職員でないとできません。それでもまれに、人手不足などから若手が配属されることがあります。
その際に与えられる仕事と言えば安全書類の作成、仮設工事事務所の計画や土量やコンクリートの数量拾いと言った積算業務です。
工事の入札段階の見積もりの時に積算はもちろん行っていますが、工事が発注され、図面の詳細を進めていくと見積もり時の数量から変わることがあります。と言うよりほぼ絶対変わります。
いくら工事の計画や原価管理を入念にやっても数量が違うと狂いが生じます。そのため、実施の数量が必ず必要になってくるので特に着工時は多少の積算業務は発生します。
~繁忙度~
安全書類も積算もマイペースでできます。安全書類は雛型に沿って入力してくだけの書類が大半ですし、積算はCADとエクセルを駆使すれば比較的簡単に出せます。
仮設事務所の計画もある程度要望を言えば協力業者がほぼ作成してくれるので苦ではないはずです。
朝は朝礼があるわけではないので定時出勤で良いですし、帰りも定時で上がろうと思えば上がれるはずです。
【着工前・中堅】
~業務内容~
中堅職員は若手で述べた「これから始まる工事をどう進めていくか」を計画する業務になると思います。全体工程表という着工から竣工までの工程表を基にそれを守るためにはいつ各工種の協力業者を呼んで、いつまでに次の工種に引き渡さなければならないかなど月間工程表と週間工程表を作成する作業や敷地をどのように使って工事を進めるかなどの作業があります。
~繁忙度~
たいていの場合上記の業務にプラス先述した若手職員の業務があります。(この時期に若手が配属になるのはまれなので)
そのため、現場は動いてなくても作成すべき書類がかなり多いです。工事計画はなるべく早く固めないとその先の工程や計画も決まりませんのでマイペースでやっているとあとあと自分が苦しむことになります。現場が動いていないため、土日は休みで朝は定時出勤で行けるかもしれませんが、その分、夜は21~23時頃までやる日も出てくると思います。
【着工前・中間管理職】
~業務内容~
中間管理職は若手で述べた「図面チェック」の仕事がメインになってきます。「図面チェック」と一見簡単そうに見える業務ですが、かなり経験が必要で、責任重大な業務だと個人的には思っています。
一つの図面が間違っていないかチェックするのは当然のことですが、それに取り付いてくる次の仕上げ材がその図面通りに作ってちゃんと納まる(取り付く)のか。これのチェックに経験が必要なんです。納まらない(取り付かない)場合は形を変えて図面を変更しなければいけないし、納まる(取り付く)としても非常に手間がかかったり、精度を確保するのが難しかったりすればまた、図面を変えてもらう必要があります。それらの事象に「気付く」ためには、これも経験が必要なんですね。
気付かずに現場を進めて納まらない(取り付かない)ところに遭遇してしまったら、その場軽微な図面変更ですめば良いですが、制作物の作り直しや、解体して作り直さなければならないなどということになれば工期や予算にも多大に影響を与えます。
図面を変更するのですから、図面を書いてきた業者や設計者、場合によっては施主とも打ち合わせもしていかなければなりません。
~繁忙度~
仕事内容は上述の通り、非常に大変で責任重大な業務です。
当然ですがここに部下の管理もありますし、場合によっては原価管理業務、工事計画業務もやることがあります。
工事の規模にもよりますがある程度の規模になると一人ではできません。
管理職なので残業代は付きませんが残業をしないと終わらない業務かもしれません。
【着工前・現場所長】
~業務内容~
所長方針に依るところが大きいです。原価管理を自分でやるという所長もいれば、自分は現場の責任者なので近隣や施主対応を主にやる方、全てを部下に一任し、自分はあくまで部下の業務管理をするという方。
~繁忙度~
ほぼマイペースでできるのでやろうと思えば定時上がりの土日祝日休みは可能です。
【工事最盛期・若手】
〜業務内容〜
現場で現在進んでいる工事の調整、職人さんとの直接のやりとり、写真撮影+まとめ、安全書類の作成とやることが多種に渡ります。
中堅職員や中間管理職の方が考えた工事計画に沿って工事を実行していく役割です。とは言え全ての工種を管理するのは不可能なのでたいてい、コンクリート打設担当、鉄筋担当、内装担当、外装担当、外構担当など担当を工種によって分け、工事が進むにつれて担当も移り変わっていきます。
現場に出ている時間が最も多い時期であり、年代であります。
〜繁忙度〜
数年程前までは「若いうちは昼間は現場に出て職人さんに色々教えてもらって仕事を覚え、安全管理をして、夜に安全書類や工事の段取りなどの事務仕事をしろ」という風潮で日中に事務所で事務作業をしている若手は悪だという人もいましたが、今では全く逆で「現場に出っぱなしは段取りが悪いからだ。現場に出る時間は最小限にし、なるべく事務所で事務仕事や翌日の段取り作業をこなし、残業を少なくして早く帰れるようにしろ」という風潮に明らかに変わりました。
事務所内自体は早く帰りやすい環境の事務所が大半ですが、業務のボリュームはそれなりにあります。現場に人員が揃っており、段取りを良くして現場にいる時間を減らすとができるとそれなりに早く帰れると思います。
また、上司の工事計画や手配、段取りの上手さにも左右されます。めちゃくちゃな計画や若手職員や職人さんが理解するには難しいやり方等だと苦労すると思います。
【工事最盛期・中堅】
〜業務内容〜
現在進んでいる工事の管理、手配をしながら次の工事の段取りと手配をする現場の中心役と言ってもいいかもしれません。実際、現在進行形の工事の管理、調整は若手職員にやってもらうのですが、かなり早い段階でその工事の計画をするのは中堅社員なので自然と上司、部下、職人さんからあれこれ聞かれ、頼られる存在になることが多いです。
やりがいとしてはかなり感じられるかもしれませんが、次の工事の計画をすると同時にその対応に追われるのでかなりの業務に追われることになりがちです。
〜繁忙度〜
自分の計画スピードやアイディア次第な部分もありますが、付く上司部下にもかなり左右されます。
付いた上司が図面の調整が後手後手だったり、協力業者の選定が遅かったり、変なこだわり等があって好きに計画をさせてもらえなかったりすると当然中堅職員の作業も鈍りますし、どれだけ上手くて、わかりやすい計画を立ててもそれを積極的に部下が進めていってくれなかったりすると結局工事も自分で見ることになり、その傍ら次の工種の計画をしなければならないので昼は現場、夜は事務所で計画という悪しき習慣になってしまいます。そうなると帰るのは23時や日をまたいだり、泊り込むことになるケースも増えます。
【工事最盛期・中間管理職】
〜業務内容〜
中間管理職は工事最盛期も変わらずどんどん先の工事の図面チェック、修正、納まり検討となります。その傍ら現場の品質、安全の管理や3か月工程表などある程度長めの先々の工程表を作成する業務が入ってきます。もちろん原価管理も業務の一つです。
ある程度の規模になってくると業者選定や見積金額のネゴ等の原価管理をする中間管理職、先々の工種の図面を打ち合わせをしながら決めていく物決めを進める中間管理職、工事管理、工程表作成、安全・品質管理など現場によく出て工事全般の管理をする中間管理職など担当を分けることもよくあります。
〜繁忙度〜
付く上司部下によって左右されます。
特に部下です。安心して任せられる現場を回してくれる部下がいれば自分は要所要所で現場に出て確認をし、フォローする程度で自分の仕事を進められます。まぁ、これはどこの組織でもそうだとは思いますが・・・
部下が頼りないと「部下の責任は上司の責任」でもあるので部下の仕事もしなければならない状況になります。部下を教育するのも中間管理職の務めではありますが、いくら丁寧に教えても飲み込みの悪い職員がいるのは世の常です。
頼りになる部下がいれば18~19時に帰ることは可能ですがそうでなければ終電帰りが続くことも・・・
【工事最盛期・現場所長】
【着工前・現場所長】と同じです。
【竣工前・若手】
〜業務内容〜
だんだんと現場にいる職人さんが減ってきて、管理する工事は減ってきます。現場では美装屋さんが引き渡し前のクリーニングをしている状況。若手はこれまでの工事の写真や品質管理表など施主に引き渡す竣工書類のまとめで事務仕事が多くなってきます。現場に出てやることと言えば施主や監理者の竣工前の検査に立ち会い、記録をまとめ是正指示事項を職人さんにやってもらう手配を行う作業になります。
〜繁忙度〜
穏やかで平和なひと時です。ほぼ毎日定時に帰れます。
ただし、短工期で突貫現場の場合は上記の【工事最盛期】のままなし崩し的に竣工を迎えるので穏やかな時間は訪れません。
また、この時期になると工事最盛期の時ほど職員は必要ないですし、若手を欲しがっている他の新しく始まる現場があるはずなので竣工を迎えずに《転勤》ということはざらにあります。
後ほど竣工を迎えるまで現場に留まる方法をまとめのところで少し触れたいと思います。
【竣工前・中堅】
〜業務内容〜
【竣工前・若手】とほぼ同じ内容になります。しかし、経験の差でどのような竣工引き渡し資料が必要かがわかっているのでそのとりまとめや資料作成指示を若手にするような業務を担うと思います。
〜繁忙度〜
マイペースでできるのでほぼ定時に帰れます。
ただし、短工期で突貫現場の場合は上記の【工事最盛期】のままなし崩し的に竣工を迎えるので、終電帰りもあり得ます。
【竣工前・中間管理職】
〜業務内容〜
竣工図のまとめや協力業者との精算業務、会社に出すための最終利益のまとめ書類の作成がメインの業務となります。
〜繁忙度〜
マイペースでできるのでほぼ定時に帰れます。
ただし、短工期で突貫現場の場合は上記の【工事最盛期】のままなし崩し的に竣工を迎えるので、終電帰りもあり得ます。
【竣工前・現場所長】
〜業務内容〜
先述した中間管理職の業務をすることもあります。
部下にやらせる場合はほぼ出てきた書類のチェック程度の業務です。
〜繁忙度〜
突貫現場でない限りほぼやることがないと言っても過言ではありません。
引き続き定時帰り、暦通りの休みを取得できます。
【まとめ】
一言、楽をしたければ現場所長にはなるべきです!もちろん責任は大きくなりますが、それを管理するのが仕事ですから。
激務かどうかは個人の受け取り方次第かと思います。若いうちは激務と言える時期があるのも事実ですが、現場で職人さんと会話したり、事務所の雰囲気が良いと楽しいと思えることも多いです。
最後に、竣工に立ち会いたいなら・・・
せっかくその現場に携わったのだから竣工の日までその現場にいたいですよね?
竣工前はそれまでの多忙な日々が嘘のような穏やかの時間が流れます。
竣工後、メンバー解散の最後まで残される職員には以下の特徴があり2~3個に該当しています。
・所長に気に入られている。
所長も人間ですから、気の合う奴やおもしろい奴を当然ですが残したくなります。
・その現場全体のことを理解していて、行動力があり、所長からの信頼が厚い。
所長も次の新しい現場があります。基本的に所長は現場の部下を選べませんが、竣工した現場の不具合対応等で竣工現場の部下がそばにいた方が対応も早くできて、会社としてもメリットがあります。そのため、所長の信頼が厚い職員は「竣工現場の不具合対応」という名目で最後まで残し、次の現場に連れて行くことがあります。
・内装や外構担当など竣工間際までの工事のメイン担当である。
当然ですが竣工間際までやる工事の担当者を他の現場に出したりはしません。
・中堅職員以下である。
単純に中間管理職は人件費が高いので業務が減ってきたら自ずと早めに次の現場に行かされることになります。
・ほぼ全ての業種の原価管理を担当していた。
最終的に会社に売り上げや利益をあげるのに居てもらわなければ困ります。
注意してほしいのが、所長にゴマすりをしろと言っているのではありません。
現場の竣工に向けて担当外や大変なことも率先して首を突っ込んで工事を進めようとする姿勢があり、それが所長に伝われば必然的に竣工まで残されるメンバーになると思います。
就活を諦めない!低学歴でも大企業に入れる3つの理由
こんにちは。天野ジャンクです。 運よく大手建設会社(スーパーゼネコン)に採用されて10年が経ちました。
私が卒業した大学は学部によってばらつきがありますが、偏差値が45~53程度の大学でした。高学歴と呼べる大学ではありませんでした。
今日はそんな私がなぜ業界最大手の一角に採用されるまでに至ったのか、ご紹介したいと思います。
それではさっそく順に見ていきましょう。
①企業側のバランスを取った採用
皆さん、就活生から支持を受けており、就職希望人気ランキング上位の大手航空会社や大手総合商社、トヨタ自動車や高給取りで知られるキーエンスなど大企業は東大、京大、神大、早慶上智など有名高学歴大卒ばかりが採用されているのでしょうか?
答えはノーですよね。もちろん高学歴の学生の比率は高いかもしれませんが、営業、開発、マーケティングなど様々な部門がある企業側からしても高学歴卒の社員ばかりでなく多種多様な人材を必要としています。
悲しいかな、高学歴だからと言って採用しても会社に貢献してくれる人材ばかりかと言えばそうでないのが現実です。
皆さんの周りにもいらっしゃるのではないでしょうか?逆に学歴がなくてもすごく一生懸命な人や会社に貢献してる人も多くいますよね。
「じゃあ高学歴の学生の採用比率を高くする必要もないじゃん!」と言う声が聞こえてきそうですが、大企業が高学歴の学生を多く採用する理由は4つあると私は考えています。
余談ですが簡単に紹介します。
大企業が高学歴学生を多く採用する事情
■単純に頭の回転が速い
勉強ができるのだから頭の回転が速く良いアイデアを出せたり、機転が利くことに期待している。
■一般常識を備えている(確率が高い)
就職活動の時に一般常識テストなどを受験することはありますが、あのような一般常識のことを言っているのではありません。
近年、企業が最も恐れているのは業績低迷以上にコンプライアンス違反による社会的信頼の失墜ではないでしょうか?
「これをやったらまずいんじゃないか?」という感性がある人が比較的多いと思います。もちろん高学歴の人の中にもこのへんのネジがぶっ飛んだ人もいますがそのあたりは企業側が採用活動で見極めるべきでしょう。
■努力できる人が多い
ここは最も確実な部分じゃないでしょうか。受験戦争をくぐり抜けて有名大学に合格したのですから血の滲む努力をしたに違いありません。その努力は仕事にも向けられる可能性があります。中には努力せず生まれつきの天才、神童がいるかもしれませんが、いずれにせよ会社にとってはプラスに働きやすい要素であることは間違いありません。
「血の滲む努力をしたけど受験には失敗した!学歴だけで人を判断するな!」っていう意見も出てきそうですが、残念ながらこの世は結果が全てなんですよね。。
■将来的な横のつながり
私自身、会社に入って感じたんですが高学歴の人たちって同じ大学出身同士での飲み会を開いたりするんですよね。いわゆる「派閥」ってやつです。派閥なんて昔の話かと思っていたんですがやはり、諸先輩方が引き継いできたものを簡単にはやめれないんでしょうね。
この同じ大学出身同士で仲良くするのは会社を越えてもあるんですよ。
当たり前の話ですが高学歴の人は役員や重要ポストに就きやすいですよね?営業をかけている会社でライバル会社と条件や金額がほぼ同じで決定権のある人が自分の会社の重役と仲が良かったり顔見知りだったら・・・?最後は「縁」になるんじゃないでしょうか。
さすがに今の時代、「よしみ」だけで請負会社を決めたりはしないでしょうが、縁はないよりはあった方が良いですよね。
②企業と学校間のギブ&テイク
企業にとって大学は大口のお客さんです。売店に文房具や食品などの商品を置いてもらったり、部活動で使うスポーツ用品を購入してもらったり、授業で使うパソコン機器などは大量購入します。建設業界にとっては特に優良顧客になるのではないでしょうか?古くなった教室を解体して新しい施設を作ったり、別の場所にキャンパスを建てたり。
このような商品や工事の発注は大学はたいてい大手に、しかも色んな企業に発注します。
費用は高めですが大手の方が安心というのも理由の一つですが、それ以上に自分の大学の生徒を就職させることができて、大学として良い実績を残せるというメリットがあるんですね。
大手の企業側としても①で述べた多種多様な人材を獲得すべく、高学歴大学以外からの採用も考えた時にコンスタントに採用すればコンスタントに仕事がもらえる。まさにWINWINな関係なんですね。
ここで注意していただきたいのが、だからと言って大量に採用されるわけではありません。私が就活していた頃はスーパーゼネコンで1社あたり私の大学からは1~5人程度の採用でしたね。スーパーゼネコンは近年、各社共毎年200~250人もの人員を採用しているので比率は高いとは言えません。
③周りの学生の意識レベルの違い
①、②で低学歴でも大企業に採用される仕組みと可能性が理解できたと思います。
そして③こそが低学歴の方が有利と言っても過言ではない注目すべき項目です。
私の就活の体験を例にしたいと思います。
私が就活をしていた頃は学内の企業説明会などは3年の秋ぐらいから始まり、エントリーシート等の提出は年末ぐらいから受け付ける企業が多かった印象です。それから面接が始まるのが早い企業は年明けぐらい。本格的に各企業の採用活動が始まるのが3月以降と言った感じでした。
少し脱線しますが私の父親は職人でした。そのため、決して裕福な家庭とは言えませんでした。大学受験に失敗した私に「高卒じゃ安定した会社に入れない世の中だから浪人してでも大学に行け。」と背中を押してくれたのは父親でした。
奨学金も借りましたが、私が現役合格していれば必要のなかった費用なので父親には無駄働きをさせてしまったと今では思っています。が、浪人時代はそこまで親の苦労を深く考えておらず、たいした努力もせず、浪人したのにもかかわらず偏差値50程度の大学にしか入れませんでした。
のらりくらりと大学生活を謳歌していましたが、浪人生活をさせてもらい、大学に行かせてもらった両親に報いるためにも両親が喜ぶ結果を出したいと考えるようになりました。もちろんそれのみの理由で志望業界や会社を決めたわけではありません。
私自身、日本はまだまだ終身雇用の社会で転職すればヘッドハンティングでもない限り条件が良くなることはない(初めに所属する会社がブラック過ぎれば話は別ですが)と思っておりました。
実際、現在も多くの大企業が新卒採用がその社員の大半を占めていると思います。
このあたりの知識も就活を始める前はありませんでしたし、「ゼネコンって何?」というレベルでした。
さて、本題に戻りますが、「今まで遊びほうけていたが就活だけは真面目に頑張ろう」と意気揚々と10月の学内で開催される企業説明会に参加することにしました。
同じ学科の友人と行こうと何人かに声をかけましたが、「バイトがある」「サークルが、」「彼女が、」と断られました。よく言われたのは「え?就活って4年になってからでいいんじゃないの?」 でした。
今でこそ就活は3年の終わる3月頃から説明会等が始まり夏前頃から面接等の採用活動が始まりますが当時はもっと早かったので3年の終わりの2~3月には採用活動を始めている企業は多くありました。
遅く始めて良いことなんてあるのでしょうか?私はないと思います。
スーパーゼネコンの採用活動は当時早かったので私は4年に上がる前頃に内々定をいただきました。
4年生になって間もない頃、友人と就活の話になった時に私がスーパーゼネコンに決めたと話すと「そこって大きい会社なの?」という返答や「え?うちの学校からも入れるの!?」といった返答でした。
就活をやっていて建築系の学科に所属していてスーパーゼネコンを知らないのは論外ですが、自分の大学名の時点で入れると思っていない人や勝手に狭き門で成績優秀者しか入れないと思っている人が結構いました。
ちなみに私は遊びほうけていたので成績は下の上といった感じです。
付け入る隙はここです!!
①②でも説明したように入る枠は少なからずあるのです。
ライバルは高学歴の学生ではなく同じ大学の学生!
低学歴学生は高学歴学生に比べ、就活の重要性に気付いていない(気付いていても向き合わない)人が多く、はじめから高望みをしていない傾向にあります。
つまりライバルは少ないと言えます。
まとめ
低学歴でも採用される枠があると認識を持とう!
ライバルは多くない!とにかく行動!早く始めて差を付けよう!
企業説明会の開始時期は決まっていますが自分で企業研究をするのはいつやってもいいんです。給料比較、離職率比較、残業時間比較、有休取得率比較。やっていくと業界の特色が見えて楽しくなってきます。
企業は複数回、採用活動を行います。
最初に採用した人数では満足できない人数であったり、見合う人材が足りなかったり、辞退をされる可能性もあるためです。
私が就活をしている時もそうでした。同じ大学、会社なのに4月に決まった人もいれば6月、10月に決まった人もいます。
企業側からしてみればどうでしょうか?
いち早く企業研究をして、エントリーシートを出してきてくれた学生と後半で初めてエントリーシートを出してきた学生。
後者は他業界の面接で落ちてこちらにエントリーしてきたのか、志望度は高くないんだろうなと想像してしまっても不思議はないですよね。
逆に前者はとりあえずエントリーシートを出してきたとも考えられますがそれは中身を見ればわかります。
早くから中身のあるエントリーシートを出してきた学生が優位なのは明らかです。
ゼネコンってどんな仕事?スーパーゼネコンとは?社風や働きやすさを徹底比較
こんにちは。天野ジャンクです。
平均レベルぐらいの偏差値の工学部の大学を卒業した私がたまたま売り手市場の時に運よくスーパーゼネコンに入社でき、なんとか10年が過ぎて色々な部署や現場を経験できたので備忘録がてら思い出話をつらつら書いていきたいと思います。
“ゼネコン”
ってご存知ですか?
ゼネコンとはゼネラルコントラクターの略で日本語では総合工事請負業と言います。
建物の設計や開発、工事に関する研究、工事施工管理が主な業務です。
よく勘違いされがちなのは工事を一から十まで一社で実施する工事実行部隊ではありません。
ゼネコンはお客さんから工事を請け負い、専門職の工事協力業者を集めて工事を完成させる現場監督=工事施工管理が主な業務であり、売り上げの大半を占めます。
そして
“スーパーゼネコン”
と呼ばれるゼネコンがあります。
スーパーゼネコンとはゼネコンの中で売り上げが特に多い5社を指します。
です。
どのぐらい売り上げが多いかというと2018年現在で
竹中工務店が約1.3兆円
次点の長谷工コーポレーションが約0.77兆円なので5位と6位の差がおよそ倍となっています。
単に売り上げが上位の5社というわけではなく他を圧倒する5社のことなんですね。
さて、各社の施工物件や平均年収はホームページや就職四季報等を見ていただくとしてここからは各社の社風や職場の環境を書いていきたいと思います。
但し、JV(他のゼネコンと共同で施工すること)で一緒になった職員や、他社ゼネコンの現場にいた協力業者の職人さん、大学時代の同級生で他社ゼネコンに入社した人の話を基に書きますし、もちろん地域や現場の所長によってもから違うので全てがそうだと思わないようにお願いします。
大林組の社風や職場環境
大林組はといえば何といっても有名なのはスカイツリーの施工ですね。地震大国の日本であれだけの高さの建築物を建てられる技術はさすがです。
関西発祥の会社のせいか職員は関西出身者が多い。
そのせいかイケイケドンドンな人が突っ走って現場を進めてるイメージがあります。ただ、5社の中では比較的協力業者の作業員に対しては物腰がやわらかく、職人さんから印象が悪いと言う声は少ない。職場環境もそのような人柄の人が多いせいか明るい職場が多いという印象。
私が就職活動時に先輩職員に聞かされたのが「人の大林」と言われているらしい。
鹿島建設の社風や職場環境
鹿島建設と言えば日本で最初の高層ビル霞が関ビルを施工したことで有名ですが実は三井建設とのJV。所有者が三井不動産なのでその関係なんだと思います。鹿島建設の技術の集大成で竣工させた現場だったのでしょう。
鹿島建設の現場は派遣社員、外注の方が多く、現場に出て施工管理をするのはその方々が多いと聞きました。もちろん鹿島建設の職員も施工管理をしますが、どちらかと言うと若いうちから計画や工程管理の仕事をされてるようです。感覚的にですがゼネコンを知らない人でも鹿島建設という会社は知っているという感じで知名度では1番な気がします。そのような環境のためか、鹿島建設の職員は職人さんと必要以上に仲良くする方は少なく、「元請け」と「請負」の関係をしっかり線引きしている様な印象。
職人さんから聞いた印象だとすごい人は本当にすごいが「自分は鹿島建設社員」とエリート意識を持っている人がちらほらいらっしゃるようです。
清水建設の社風や職場環境
清水建設の施工物件で言えば金沢駅でしょうか?首都圏の方だと日本テレビ本社やコレドと言えば「おぉ」っとなるのでしょうか?個人的には東京競馬場と金沢駅です。
鉄骨のトラスを駆使して大空間の大屋根や庇を作る技術は建設に携わっている人が見れば圧巻です。
竣工物件もさることながら清水建設と言えばTVCMじゃないでしょうか?「いつかきっとできるかな♪」と子供たちが歌うCMは印象に残ってる方も多いのではないのでしょうか?その昔は忌野清志郎さんが「昼間のパパは~ちょっと違う♪」と歌うCMでした。どちらも印象的で業界では清水建設は宣伝、特にCMが上手いと言われています。
現場の方はと言うとかなり規律の取れた現場が多いようです。朝礼の並ぶ場所が決められていたり、大きな声で挨拶をしないといけないルールがあったりするようです。働く職員もそれがわかって入ってきている人が多いのか体育会系が多い印象。おそらく事務所も規律が取れていると思うので、体育会系で育ってきた方にとっては働きやすい環境の現場が多いかもしれません。
ちなみに私が就職活動をしていた時にあった噂は「清水は軍隊だ」でした。
受け取る側の捉え方次第なんでしょうね。職人さんの印象も「清水は厳しい」といった印象でしたが、職員が働きにくいという話は私は聞いたことがありません。
軍隊的かどうかは現場によるのかもしれません。
大成建設の社風や職場環境
大成建設は都心に高層ビルをばんばん建てているイメージです。最近では渋谷ヒカリエなど。現在施工中ですが竣工すれば「大成建設と言えば新国立競技場」となるのでしょう。
かなり大変な現場で利益もほとんど出ないとの話もありますが、ランドマークになるような大型物件は得てしてそういうもんです。
さて、職場環境については新国立競技場の工事で悪いイメージがついてしまったかもしれませんが、私個人としては大成建設は良くも悪くもクセがない会社だと思います。もしかしたらスーパーゼネコンの中で唯一同族経営でないというのが根底にあるのかもしれませんが良く言えば民主主義で皆で決めよう。悪く言えば先導者がいないと言った感じでしょうか。職人さんから聞こえてくる声も「大成はまとも」「悪くない」と言った感じです。(そもそも話題にあがることが少ない…)
ちなみに大成建設は「地図に残る仕事大成建設」というのがあまりにも有名なフレーズで一般的に知名度は高い気がします。
竹中工務店の社風や職場環境
大林組と肩を並べる関西の雄。
それだけに海遊館やHEPFIVEなど大阪の有名物件を多数手がけているなと思いきや東京ミッドタウンに新丸の内ビル、オペラシティなど東京のランドマークも数多く手掛けているんですね。もちろん東京タワーも忘れてはいけません。
竹中工務店はぱっと浮かぶランドマークと呼べる建物をスーパーゼネコンの中で一番多く手掛けているというのが個人的な印象です。
それを自負しているのか竹中工務店の職員は自分たちの会社が手掛けた物件に誇りを持っているようです。業界では有名な話ですが、自分の手掛けた建物を「作品」と呼び方がいらっしょるようです。
ゼネコンの中でも意匠や設計寄りの会社で職場の雰囲気はお堅い印象の事務所が多いようです。
就活時は社員が「エリート気質、アーティスト気質」を持っていると聞きました。それを職人さんに話すと職人さんも同調していました。
あとこれは良いのか悪いのか意見が分かれるところですが竹中工務店は長めの研修制度(2年程度)が設けられており、合宿研修などもあるそうです。そのため、3年生になって本配属されても現場経験が乏しいと聞きました。
これは私が就活時代の時の話なので今はそのような研修制度があるのかどうかわかりません。
各社一言まとめ(職員のキャラ)
大林組:今日も楽しくガンガンやって儲けようや。
清水建設:声出していけ!この現場絶対無災害で終わらせるぞ。
大成建設:争わず皆で慎重に決めて進めましょう。
竹中工務店:ここのデザインは譲れません。多少利益が減ってもこだわるべきです。